午前7時、目を覚ました私は身支度を整え、荷物をまとめました。
ホテルの外は薄暗く、交通取り締まり中のパトカーのランプが目立っていました。
ホテルを出て30分歩くと、カサ・ヴォヤジャー駅に到着しました。
電車でムハンマド5世国際空港駅に向かいます。
午前9時35分、空港に到着した私はエミレーツ航空のオフィスへ向かいました。
オフィスのドアをノックしたものの返事がなく、「Excuse me」と声を掛けて、ようやくグランドスタッフが出迎えてくれました。
私は手に入れたコロナの陰性証明書と厚生労働省所定のフォーマットに記入したものをグランドスタッフに渡し、2日前に出国書類の不備で搭乗拒否されたことを伝えました。
すると、グランドスタッフからノーショーのペナルティで1190DHを請求されました。
私はペナルティが発生するとは思っていなかったため落ち込みましたが、諦めてクレジットカードで支払いをお願いしました。
グランドスタッフは私のクレジットカードを決済端末で読み取ろうとしましたが、何度試しても機械は反応しません。
そこで、グランドスタッフから現金払いを提案されました。
しかし私はその時手持ちのモロッコディルハムをほとんど使い果たした状態だったため、複数のクレジットカードを渡し、改めて支払いをお願いしました。
グランドスタッフは私のクレジットカードを決済端末で読み取ろうとしましたが、結局すべてのクレジットカードが機械に反応しませんでした。
グランドスタッフから、日本の家族や友達に、モロッコの銀行に送金してくれるようお願いしてみてはどうかと提案されました。
私は家族や知り合いのことを考えましたが、モロッコへの送金を頼めるような相手は思い当たりませんでした。
そこでふと、お世話になったリアドマムーシュのオーナーのことを思い出しました。
私はグランドスタッフの携帯を借りて、リアドマムーシュに電話をかけました。
電話はリアドマムーシュのスタッフに繋がり、オーナーに代わってもらうと、私はノーショーのペナルティでお金が足りず困っていることを相談しました。
オーナーはカサブランカの友達を頼って、私にモロッコディルハムを持って来てくれることを約束してくれました。
私は日本に帰国後、オーナーに必ずお金を返すことを約束して電話を切りました。
お金が届くまでの間、グランドスタッフはコーヒー、水、デーツ、チョコレート菓子で私をもてなしてくれました。
私はデーツを初めて食べたのですが、ドライフルーツの中でも甘さが控えめでしっとりしており、とても気に入りました。
エミレーツ航空のオフィスでは、定期的に何かのコール音としてラクダの鳴き声がリミックスされた軽快な音楽が鳴り響いていました。
リアドマムーシュのオーナーの友達がお金を届けてくれた後は、現金でノーショーのペナルティを支払い、エミレーツ航空のオフィスを離れました。
エミレーツ航空のチェックインカウンターへ向かい、順番が来るのを待ちます。
チェックインの順番が来たため、カウンターで出国書類を提示しました。
しかし、私はまたしても搭乗拒否されてしまいました。
そんなはずがないと思った私は、再びエミレーツ航空のオフィスへ行き、グランドスタッフに搭乗拒否されたことを伝えました。
すると、グランドスタッフは日本入国の際に使うQRコードをインターネットから印刷して私に渡してくれました。
私は再びエミレーツ航空のチェックインカウンターへ向かうと、今度こそチェックインを済ませることができたのでした。
その後は無事に保安検査を通過し、飛行機に乗ることができたのですが、なぜか出発時刻になっても飛行機は停止したままでした。
そこから約2時間、乗客は停止した飛行機の中で待機することを求められました。
私は英語がわからないため、なぜ飛行機が遅延しているのか理解できないまま待機するしかありませんでした。
待機している間、後方座席から泣き喚く子供の声が聞こえていました。
私は目を瞑り、眠った振りをして耐えました。
飛行機が離陸した後、私はモニターで映画を見ようと試しましたが、モニターは壊れていて何も映りませんでした。
私は空いていた近くの席に移動したものの、そこでもモニターは上手く作動せず、映画を見ることはできませんでした。
周囲の乗客の話し声が大きく、ストレスを感じていた私は、子供の泣き声の方がまだマシだと思い、後ろの座席へ移動しました。
それからしばらくはモニターで映画を見て過ごしていたのですが、CAがやって来ると、座っている席は元の席より高額な料金設定であることを指摘されました。
CAから元の席に戻るか、差額を支払うか求められたため、私は元のモニターが壊れた席へと戻りました。
* モロッコ旅行記 *